天秤ばかりを調整する老人。
オーストラリアから友人が夫婦で一時帰国してきました。
将来的には永住権を取得したいそうで
子作りもそれからという計画みたいです。
帰国前、本人達からも会えるかな?というメール。
他の友人達も出迎えの準備を色々しているようで
いつどこで集合、なんていうメールも多くもらいました。
でもね、自分はそういう場が本当は苦手で
みんなで、飲み会的な場はどうも居心地が悪いんです。
でも、それも大人になるにつれ
それなりにその場に居られるようにはなったよ。
でもやっぱり苦手というのは変われなかったな。
苦手だからそれに触れないようにする、見ないようにする
それは、この社会で生きていく上でやっぱり難しいことなんだと思う。
自分の何かを削ってでも、そういう部分に触れ続けていかなくちゃいけないんだって思うよ。
それが社会で生きていくって事なのかもしれないから。
無人島でたった一人生きているのなら、そんな事は必要じゃないんだろうな。
でも、今回お祭り騒ぎになりそうなのは断り続けた。
みんなごめんね。
今回は自分のそういう部分がどうしても引っ込んでくれなかった。
静かに語りたかったから。
そして再会。
ずいぶんいろいろな話をしたよ。
日本人というのは本当に陰湿なんだって。
日本を離れてつくづくそう感じたそうです。
変態的な事件とか、暗いニュースばかり溢れているって感じると言う。
それは日本人がもともと持っている民族的なDNAなんじゃないのかって。
でもその一方で、日本で作られた物の品質は断トツで安心できるし
サービスもビックリするくらいのレベルにあるんだって感じるらしい。
向こうでは
給料日になるとみんなで酒場に繰り出して
バカ騒ぎして、「家賃が払えなくなっちまったぜ!ガハハ」
なんて人ばっかりなんだって。
仕事もすごく楽で、命令なんかもされないし
サービス業だってみんなガムを噛みながらなんて当たり前。
みんなビックリするくらいに陽気で明るくて、フレンドリーなんだって。
働く側としては、日本と比べ物にならないくらい気楽みたい。
でも、ある時、エレベーターが急に故障して閉じ込められ
非常電話で連絡しても、「今は昼休み中なんで行けない」って返答。
「担当者が帰ってきたら直ぐに救護に来て欲しい」って言っても
「担当者は私だが、今休憩中なんで行きたくない」って・・・
全てがそういうレベルなんだって。
どんな事にも、良い面と悪い面があるんだなって思うよね。
どこかで誰かが、そんなバランス調整をしてるんじゃないのかって思ってしまう。
とても大きな天秤ばかりを前に、今日は悪いことが多すぎたから
明日は良いことを少し増やさなければ、なんてね。
りっぱな髭をたくわえた老人が、何時間もその前で悩みながら。
現実に、辛いことばかり重なったとしても
その、ほんのすぐ先や、裏側には幸せなことが順番を待っているんだって思うよ。
辛いことが続きすぎてる場合なんて、きっととてもとても良い事が待ってるんだって
俺はいつだってそう思ってる。
だからこそ負けないで欲しいって思うんだよ。
応援し続けるんだよ。
久しぶりに会った友人
夢を持って、確実にそれを実行していて
とてもキラキラしているように見えた。
もうすぐまた旅立ってしまうけれど
離れても、いつまでも
永遠に変わることのない友人でありたいと強く思ったよ。
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